結論から言えば、労働基準法や学校保健安全法などの現行法令において、同居家族がインフルエンザに感染したことのみを理由として「無症状の労働者本人に出勤停止を義務付ける法律」は存在しない。
学校に通う児童生徒であれば「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日を経過するまで」といった出席停止基準が明確に定められている。しかし、成人の労働者に対しては同様の法的強制力を持つ規定がないのが実情だ。したがって、自分自身に発熱や倦怠感などの症状が出ていない限り、法律上は出勤して業務を行うこと自体に違法性はない。
ただし、法律上の義務がないことと、職場のルールとして許容されるかどうかは別問題である。多くの企業では、就業規則や安全配慮義務に基づいた独自ガイドラインを定めているため、個人の自己判断だけで強行出勤するのは避けるべきだ。