静と動のコントラストも、この地の大きな魅力だ。千百余年の歴史を誇る山寺(立石寺)では、俳聖・松尾芭蕉が「閑さや岩にしみ入る蝉の声」の名句を詠んだことで知られる。1015段の石段を登りきった先にある開山堂からの眺望は、すべての苦労を一瞬で吹き飛ばすほどの爽快感をもたらす。
一方で、冬の山形を代表するアクティビティの聖地が蔵王温泉スキー場だ。世界的に珍しい自然の芸術「樹氷(スノーモンスター)」が広がる銀世界で、極上のパウダースノーを楽しむスキーヤーたちの熱気に満ちあふれている。歴史的な霊場を巡る静かな時間と、大自然のダイナミズムを体感するアクティビティが隣り合わせに存在する贅沢さこそが、この地域の深みだ。