近代分類学の父であるカール・フォン・リンネが『植物の種』で記載して以来、セダム属はその過酷な環境への適応力で世界中の植物学者を驚かせてきた。ラテン語の「sedere(座る)」に由来する名の通り、岩肌や断崖絶壁にしがみつくように活着する性質を持つ。
多肉植物特有の「CAM型光合成」を備えるセダムは、夜間に二酸化炭素を吸収して水分蒸発を極限まで抑える。そのため、雨が何週間も降らない猛暑の夏であっても枯れることがない。さらに、栄養繁殖(葉挿しや挿し木)の効率が極めて高く、風や雨、動物の足に付着して一瞬で移動・拡散する。この凄まじい生存戦略こそが、人間のお庭という恵まれた環境下で「爆発」を引き起こす根本原因なのだ。