物語を駆動させるのは、食卓に並ぶ誰もが知る食材たちです。それぞれが明確な性格設定と社会的ポジションを持ち、ミニマルな空間で濃密な人間(おかず)関係を展開します。
・あげ太(唐揚げ)
本作の主人公。基本的にマイペースでやや世間知らずな一面を持つが、ツッコミにもボケにも回れる万能プレイヤー。揚げたてのプライドと、いつ食べられるか分からない実存的危機を同居させた存在。
・山田(キャベツ)
あげ太の横に必ず添えられている千切りキャベツ。常識人的なポジションから冷徹なツッコミを入れる相棒的存在であり、会話のテンポを締める重要な役割を担う。
・ババリさん(手羽先などのお肉系)
独特の威圧感と包容力を兼ね備えた先輩格のキャラクター。広島のディープな街角にいそうなクセの強い言動で周囲を翻弄する。
・その他の食卓メンバー(レモン、ウインナー、調味料など)
それぞれが「唐揚げに勝手に絞られるレモンの苦悩」や「脇役としてのアイデンティティ」など、食材ならではの業(ごう)を背負ったシュールな会話劇を展開します。