ネット上では「気象庁より米軍のほうが当たる」という言説が定期的に拡散されますが、実際の米軍台風予想精度理由はどこにあるのでしょうか。
第一に、米軍は軍事拠点や艦艇の避難判断を目的としているため、「最悪のシナリオ(ピーク時の瞬間的な最大リスク)」を重視した予報モデルを組む傾向があります。危険を過小評価しない安全マージンが設定されているため、結果として市民目線でも「早めに強い警戒が出たことで助かった」という印象に繋がりやすい背景があります。
第二に、米軍JTWCは独自データのみならず、アメリカ海洋大気庁(NOAA)の気象衛星や米軍独自の偵察網に加え、世界各国の数値予報モデルを包括的に統合して解析しています。現在では気象庁のスーパーコンピュータによる予測精度も世界最高峰水準(世界気象機関の検証でもトップクラス)に達しているため、「どちらか一方が圧倒的に優れている」というよりも、リスク評価の思想や基準の違いが予報線の差異として現れています。