大学卒業後、実業団陸上の激流に身を投じた彼は、自らの武器であるスピードにさらなる磨きをかけてきた。トーエネック陸上競技部に籍を置き、より質の高いトレーニング環境を整えたことで、走りのフォームには無駄のない洗練された鋭さが戻ってきた。
実業団の舞台は過酷だ。実力伯仲のプロフェッショナルたちが集う長距離走の戦場では、単なるスピードだけでは生き残れない。集団内の位置取り、気象条件に応じたペースの微調整、そして勝負どころを見極める直感。弾馬は経験を重ねるごとに、若き日の荒削りな爆発力に「計算された戦略」を融合させていった。