ふたりの歩みを振り返る上で欠かせないのが、2009年の映画『カムイ外伝』での共演だ。極限の撮影現場で互いの真摯な姿勢に惹かれ合い、やがて強い絆で結ばれた。当時すでに『デスノート』のL役で怪演を見せ、劇的な若手実力派として揺るぎない評価を得ていた松山ケンイチと、国内外の作品で類まれな気品を放っていた小雪。名門事務所であるホリプロを牽引する存在としての責任を果たしながらも、二人は常に「自分たちの足で立つ生き方」を模索していた。
華やかな芸能界の渦中に身を置きながらも、虚飾に流されることなく一過性のブームと距離を置く姿勢は、出会った当初から共通していた。映画の現場で培われたストイックな観察眼は、そのまま家庭作りや子育ての現場へと引き継がれていくこととなる。