海きららのアイデンティティを象徴するのが、国内有数の展示規模と学術的価値を兼ね備えたクラゲシンフォニードームと、前述の九十九島湾大水槽です。
クラゲシンフォニードームは、九十九島周辺に生息する多種多様なクラゲに焦点を当てた幻想的な癒やしの空間です。九十九島湾は閉鎖的な内湾と外洋の海水が混じり合う特殊な地形のため、実はクラゲの宝庫として知られており、これまでに100種を超えるクラゲが確認されています。館内のドーム状空間では、クラゲの優美な浮遊に合わせて心地よいライティングとオリジナル音楽がシンクロし、訪れる人々を包み込みます。単なる鑑賞スポットにとどまらず、新種クラゲの発見や繁殖研究における国際的な学術拠点としての重みも、この空間の説得力を支えています。
一方、九十九島湾大水槽の真骨頂は、浅瀬の岩場から沖合の深みへと続く「九十九島の海岸断面」の忠実な再現です。日光を浴びてキラキラと輝くマイワシの大群、優雅に泳ぐトビエイやウミガメの姿は、まるで現地ダイビングをしているかのような錯覚を覚えます。大水槽の周囲には回廊が巡らされており、上層の浅瀬から下層の深部まで、深度ごとの生態系の変化を視線の高さを変えながら立体的に観察できる構造は秀逸です。