救命救急センターへ患者が運び込まれた際、医療陣が真っ先に確認するのが意識障害の深さだ。日本の現場では主に Japan Coma Scale(JCS)、国際的には Glasgow Coma Scale(GCS)という判定基準が使われている。
JCSにおいて「呼びかけに応じない」「痛みの刺激を与えても目を開けない」といった状態は、最も危険度の高いレベルに分類される。意識がないということは、脳幹をはじめとする生命維持の中枢がダメージを受けているか、脳全体への酸素供給が遮断されている証拠だ。脳の酸素欠乏は数分単位で細胞の壊死を引き起こすため、呼吸管理や循環動態の維持など、一刻を争う高度な集中治療が即座に開始される。