人間関係の機微を鋭く穿つ脚本家・岡田麿里と、ダイナミックかつ繊細なコンテワークで定評のある監督・安藤真裕。ふたりが築き上げた金字塔『花咲くいろは』のスピリットは、今作にも脈々と息づいている。働くことの苦悩と歓喜、そして未熟な若者が社会と対峙する瞬間を描く「お仕事シリーズ」の系譜だ。
今作で描かれるのは、かつてのヒロインたちが直面した試練の「その先」に位置するリアルな現実だ。岡田麿里の描く台詞はどこまでも人間臭く、安藤真裕のアクション演出はキャラクターの感情の爆発を見事に視覚化する。単なる成功体験に終わらない、泥臭くも愛おしい人間ドラマの真髄がそこにある。