カジュアルからオフィスカジュアルまで幅広く愛用されるボタンダウンシャツですが、そのディテールには厳密なマナーが存在します。
最も多い間違いが、「ノーネクタイだから襟先のボタンを外す」という着こなしです。ボタンダウンシャツ留め方マナーにおいて、襟先のボタンは「いかなる場面でも留める」のが鉄則です。このシャツはポロ競技の選手が騎乗中に風で襟が顔に当たるのを防ぐために開発された歴史を持ちます。襟先のボタンを外してしまうと、襟羽根が不自然に跳ね上がり、だらしない印象を与えてしまいます。
手元のシャツ袖ボタン留め方にも注意を払う必要があります。シャツの手首部分には通常、カフスボタン(手首を留める主ボタン)と、その少し上腕側にある小さな「剣ボロボタン(ガントレットボタン)」が配置されています。
デスクワーク中に袖を腕まくりする際以外、オフィス内ではカフスボタンも剣ボロボタンも両方留めておくのが標準ルールです。剣ボロボタンが開いていると、腕を動かした際に手首周りが大きく開き、肌や下着が覗いてしまいます。
さらに、スーツジャケットを羽織る際はスーツボタンマナー一番下(アンボタンマナー)を厳格に守らなければなりません。2つボタンスーツなら上の1つだけ、3つボタンスーツなら真ん中の1つ(段返りの場合)だけを留め、一番下のボタンは常に外しておきます。これはジャケットのウエストラインが一番下を開けた状態で最も美しくドレープを描くよう立体裁断されているためです。