地震発生直後において、人的被害の甚大化を回避するために最も警戒を要するのが津波の有無です。結論から述べると、気象庁の潮位観測網および津波予測システムにおいて、現時点で津波警報・津波注意報が発令されているか否かは、震源の「深さ」と「断層のずれ方」に直結しています。震源が海底深く、あるいは内陸の地殻内に位置している場合、海水面の上下変動が励起されないため津波の心配はありません。しかし、沿岸部を震源とする浅い断層破壊である場合、わずか数十分で第1波が到達するリスクが常に潜在しています。
続いて注視すべきは余震の可能性です。地震学における過去の膨大な統計データによれば、大きな揺れ(本震)が記録された後、最低でも発生から24時間〜72時間の間は、同規模あるいは一回り小さい規模の余震が発生する確率が著しく高止まりします。特に、内陸活断層の連動やプレート間での応力再配置が進行している局面では、最初の揺れで耐力を失った家屋やブロック塀が、2度目の揺れで倒壊に至る事例が後を絶ちません。
今回の揺れた理由を地質構造から読み解くと、地下プレートの沈み込み帯で蓄積された歪みエネルギーの急激な解放、もしくは地殻浅部における破砕帯の活動が引き金となっています。地殻応力の蓄積状況を専門に監視する地震調査委員会などの知見に照らしても、揺れが収まった直後であっても家具の転倒防止や避難経路の確保を怠ることは極めて危険です。