図書館で働くには?資格なし採用の裏ルートと正社員の倍率・現実について知っておくべき ポイントを分かりやすい構成で解説いたします。
図書館スタッフの雇用形態は、大きく「特別職・国家公務員」「地方自治体の正規公務員」「自治体の非正規(会計年度任用職員)」「民間委託会社(正社員・契約・パート)」「大学図書館事務」に分かれます。それぞれの待遇や採用難易度には驚くほどの落差が存在します。
雇用区分・職種詳細・数値データ一般的な基準・相場編集部の見解・評価国立国会図書館 職員
(総合職・一般職)採用倍率:30倍〜70倍超
平均年収:約650万〜800万円国家公務員総合職・一般職に準ずる高水準な給与体系筆記試験の難度は最難関クラス。高度な調査研究能力と語学力が求められる知的専門職の頂点。公立図書館 正規職員
(地方公務員 司書枠/一般行政枠)採用倍率:20倍〜100倍超
平均年収:約450万〜650万円地方公務員給与表に準拠。自治体ごとの採用枠は毎年若干名図書館の正社員採用倍率としては破格の激戦区。司書専任枠を設けない自治体では数年ごとの部署異動が宿命。公立図書館 会計年度任用職員
(自治体直接雇用の非正規)月給換算:約16万〜21万円
平均年収:約200万〜260万円期末・勤勉手当の支給対象だが、年度ごとの公募更新が原則専門業務を担いながら給与水準は抑制傾向。いわゆる「官製ワーキングプア」として社会問題化する構造的課題を抱える。民間委託会社・指定管理者
(正社員・契約社員・パート)時給:1,120円〜1,350円前後
正社員年収:約280万〜380万円地域別最低賃金に連動。店長・マネージャー昇格で手当加算未経験からの門戸は最も広い。図書館スタッフのパート求人として主婦層や副業希望者に人気だが、昇給幅は限定的。大学図書館 事務スタッフ
(派遣・契約・直接雇用)時給:1,300円〜1,700円前後
平均年収:約250万〜350万円学校法人の規定または派遣元規定。学術情報データベースの運用スキル重視大学図書館の事務応募資格はPCスキル重視で資格不問の求人も多数。学生・教員相手のため夜間対応や土曜開館のシフトがある。
日本図書館協会の調査や厚生労働省の賃金構造基本統計をもとに試算すると、図書館司書の年収の現実は、雇用形態によって2倍から3倍以上の開きがあります。国立国会図書館や自治体正規採用を勝ち取った一部の層を除けば、大半の現場スタッフが年収200万〜300万円未満のレンジで日々の業務を支えているのが冷厳な現実です。