ウェブ検索や知恵袋などで「エキゾチックショートヘア 飼って後悔した理由」を検索するユーザーの多くは、飼育直後に直面するギャップに当惑しています。飼育放棄に至るケースすら散見される現場の声を取材すると、購入前のイメージと実際の生活の間にある3つの深刻な断絶が浮き彫りになります。
第1の壁は、日常的な手入れの凄まじさです。都内在住の飼育者は「『パジャマを着たペルシャ』というキャッチコピーから、短毛だからブラッシングも手軽だろうとタカをくくっていた。しかし実際は二重構造のアンダーコートが綿菓子のように密集しており、部屋中が毛だらけになる。さらに顔の平坦さゆえに鼻涙管が圧迫され、目ヤニと涙が絶え間なく溢れ出るため、1日2回以上の清拭を怠るとすぐに悪臭と皮膚炎を引き起こす」と証言します。
第2の壁は、体調管理と住環境の維持コストです。短頭種であるエキゾチックショートヘアは鼻腔が極端に狭く、体温調節が苦手です。日本の高温多湿な夏を乗り切るためには、24時間体制で室温を22〜24℃に維持する冷房稼働が義務付けられます。電気代の高騰に加え、呼吸器のぜんそく様症状や眼科治療など、動物病院への通院頻度が他猫種と比べて格段に高くなる傾向があります。
第3の壁は、分離不安になりやすいほどの依存性です。性格が温厚で人間を深く信頼する反面、孤独に耐性がありません。長時間の留守番が続くとストレスから過剰グルーミングを起こし、自傷行為に走る個体も存在します。「手がかからない気ままな猫」を求めていた飼い主にとって、この濃厚な接触要求は想定外の精神的プレッシャーとなります。