お盆の送り火はいつ焚く?15日と16日の真相や時間帯・作法を解説

お盆の送り火はいつ焚く?15日と16日の真相や時間帯・作法を解説

お盆の送り火はいつ焚く?15日と16日の真相や時間帯・作法を解説についての疑問解決ガイドをご紹介します。

「送り火は15日なのか、それとも16日なのか」という問いに対する結論は、「全国的な標準は16日の夕方、ただし一部地域や家風では15日の夕方」となります。なぜこのように1日のズレが生じるのか、その真相には日本古来の時間感覚と供養に対する考え方の多様性が関係しています。

伝統的な仏教儀礼において、お盆は13日の「迎え火」で先祖の精霊(しょうりょう)をお迎えし、14日と15日の2日間を家族とともに過ごし、16日の「送り火」でお帰りいただく「3泊4日」の滞在型サイクルが基本形とされてきました。しかし、地域や寺院によっては「できるだけ長く留まってほしい」と願う心情から16日の夕暮れぎりぎりまで送る地域がある一方で、「15日の夜には精霊送りを完了させ、16日からは日常に戻る」という農作業や商家の日程に合わせた「2泊3日」の運用が定着した地域もあります。

さらに、送り火を焚くべき時間帯は「夕方(日没前後の17時から19時頃)」と明確に定められています。朝や昼の明るい時間帯に火を焚かないことには、合理的な宗教的理由が存在します。古来、夕暮れの「黄昏時(誰そ彼時)」は現世と異界が交差する逢魔が時とされ、視界が闇に包まれる時間帯に火を焚くことで、先祖の霊が冥界へ戻る一本の光の道を指し示すという意味が込められてきました。真昼の太陽光下では灯火の役割を果たせず、深夜では家族が火の番を安全に完結できないため、夕刻の薄暗がりこそが最も適したタイミングと伝えられています。

阿部 裕樹
著者

阿部 裕樹

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。