注文住宅情報誌のアンケートや外構リフォームの相談現場において、タイルデッキ導入者の満足度は本来8割を超えています。それにもかかわらず、「後悔」という強いワードがネット検索で上位を占め続けるのはなぜか。タイルデッキ後悔理由を精査すると、美観ばかりに目を奪われ、屋外環境特有の物理現象を想定していなかった施主の悲痛な叫びが浮き彫りになります。
関係者への聞き取りや施主への独自ヒアリングで最も多く聞かれたのが、「夏場の過酷な暑さ」です。南向きの庭に遮光設備なしで設置されたタイルデッキは、直射日光を浴び続けることで表面温度が60℃近くまで跳ね上がります。都内在住の30代男性施主は自著のマイホーム記録ブログでこう述懐しています。
「リビングから裸足のまま子どもと出られるテラスを夢見ていましたが、真夏は熱湯をかけられたような熱さでサンダルなしでは1秒も立てません。照り返しで1階リビングのエアコン効率まで目に見えて落ちてしまい、夏の間はカーテンを閉め切るデッドスペースになってしまいました」
さらに見逃せないのが、「雨の日の安全性」と「住宅基礎への影響」です。滑らかな質感を重視して屋内用に近いタイルを選んでしまった結果、タイルデッキ雨の日滑るという事態に直面し、子どもや高齢の親が激しく転倒した事例が後を絶ちません。また、従来の湿式工法(コンクリート打設)で施工した際、外壁の「床下換気口」や「水切り」をコンクリートで塞いでしまい、ハウスメーカーの住宅保証が無効になりかけたり、湿気による構造部材のシロアリ被害を招きそうになったりする施工トラブルも報告されています。