安部柊斗というフットボーラーを語るうえで外せないのが、大学サッカー界の絶対王者として君臨した明治大学時代に培われた圧倒的なフィジカルと精神的タフネスです。森下龍矢や中村帆高、瀬古樹ら錚々たる同期とともに「走る・闘う」という基礎を極限まで叩き込まれたバックボーンは、彼のプレースタイルに色濃く宿っています。
FC東京時代から定評のあった「ボックス・トゥ・ボックス(自陣ペナルティエリアから敵陣ペナルティエリアまで激しく行き交う)」の走力は、欧州の高速トランジションサッカーにおいて真価を発揮しています。特筆すべきは、相手のカウンターを一歩先回りして潰すセカンドボール回収能力と、身体をねじり込みながらボールを掻き出す足元の執念です。
一方で、懸念されるのが怪我のリスクです。自分より一回りも二回りも大きなアタッカーと正面衝突を繰り返すスタイルであるため、打撲や足首・ハムストリングスの張りといった過負荷系の故障とは常に隣り合わせです。実際、シーズン中盤に激しいチャージを受けて数試合の休養を余儀なくされる局面も見られました。しかし、徹底したアイシングケアと体幹トレーニングの継続により、長期離脱を招くような致命的大怪我は巧みに回避しており、タフな稼働力を維持しています。