ネット上の掲示板やSNS、購入者レビューで「冷えない」と並んで圧倒的に多い不満が、「動作音のうるささ」に関する指摘です。実際に店頭の広いフロアでデモ機を動かしているのを見たときは気にならなくても、四方を壁に囲まれた自宅の6畳間に入れると、その体感音量は劇的に跳ね上がります。
スポットクーラーの運転音は、公称スペックで52dB〜56dB程度です。これは「静かな事務所」から「走行中の車内・家庭用洗濯機」に匹敵する数値ですが、問題はその音の性質にあります。室外機が室内にある状態ですから、重低音の「ブーン」というコンプレッサー振動音と、勢いよく空気を吸排気する「ゴーッ」という風切り音が同時に鳴り響きます。
ネット上のリアルな反応や購入者の手記からは、次のような生々しい実態が浮かび上がります。
「日中のテレワーク中、Web会議のマイクが確実にクーラーの作動音を拾ってしまうため、自分が話すときは冷房を一時停止せざるを得ない」「枕元から1〜2メートルの位置に置くと、耳元で古い冷蔵庫が全力疾走しているような感覚で、耳栓なしでは到底眠れなかった」という切実な告白が散見されます。
その一方で、「これまで40℃近いサウナ状態だった西日の当たる物置兼書斎が、直風を浴びることで生き返った」「扇風機の生ぬるい風とは次元が違う冷気が出るので、音さえ割り切れば救世主」といった肯定的な評価も根強く存在します。すなわち、音に対する耐性と、設置する部屋の用途によって評価が極端に二分されるのです。