身体全体に大きな和彫りを入れるのではなく、さりげなく不動明王の加護を宿したい場合に選ばれるのが「梵字(ぼんじ)」です。不動明王を表す神聖な種字(しゅじ)は「カーン(カン)」と呼ばれます。
梵字は単なる文字ではなく、それ自体が仏の魂そのものを宿す「依代(よりしろ)」と信じられてきました。そのため、手首や首筋、胸元などにワンポイントで彫るタトゥー愛好家も多く存在します。
背中の大作においても、不動明王の頭上や光背の要所に梵字を添え字として配置することで、図柄全体の宗教的格式と精神的な結界の力をさらに強める演出として重用されています。