かつては「俳優が絵を描く」ということに対して、色眼鏡で見られる時代もあった。しかし、彼が見せたのは中途半端な兼業ではなく、双方の道において真摯に自己と対峙し続けるストイックな姿勢だった。
現在、マルチな活動を目指す若手アーティストや俳優たちにとって、その足跡は大きな道標となっている。一つのジャンルにとらわれず、内なる情熱に従って表現の幅を広げていく柔軟さ。それこそが、半世紀近くにわたり第一線で輝き続ける最大の理由かもしれない。自身の表現を限定しない姿勢が、時代を超えて新たなファンを惹きつけ続ける。