佳那晃子の闘病生活を語るうえで、絶対に欠かせない存在が夫である演出家・映画監督の源高志氏です。2人は1990年に結婚しましたが、当時のワイドショーや週刊誌では「不倫の末の略奪婚」「莫大な借金を抱えた波乱の生活」など、センセーショナルかつ心ない見出しが躍り、世間から好奇の目に晒された過去がありました。
しかし、ネット上に長年残るそうしたネガティブな噂の真相は、2人が直面した現実を正しく反映したものではありません。源高志氏は妻が倒れた2013年以降、自身の演出・執筆活動と並行しながら、昼夜を問わず妻の病床に通い詰め、過酷な介護とリハビリを支え続けました。くも膜下出血の後遺症に伴う長期療養には、莫大な医療費やリハビリ費用、介護保険外の負担が重くのしかかります。一部で囁かれた「経済的困窮」の噂は、こうした過酷な介護生活を維持するために生じた現実的な負担が誇張されて広まった側面が強いとみられます。
源氏は公のインタビューにおいて、「彼女は決して諦めなかった。だから自分も絶対に諦めるわけにはいかなかった」と語っています。世間が作り上げた「略奪婚」という無機質なレッテルを、13年以上に及ぶ献身的な愛と責任ある行動で見事に覆した夫婦の姿は、多くの介護関係者や当事者家族に深い勇気を与えました。