労働基準監督署が除外認定を認めるか否かは、通達(昭和63年3月14日基発150号など)に示された厳格な労働基準監督署認定基準に照らし合わされます。認定の対象となる解雇予告手当除外事由は、大きく2つの類型に分かれます。
1. 労働者の責に帰すべき事由
労働者の背信行為が著しく、即時に解雇されてもやむを得ないと社会通念上認められるレベルの行為が対象です。単なる業務上のミスや軽微な規律違反では認められません。
- 業務上横領による即時解雇:会社資金の着服、重大な窃盗、背任行為など。
- 重大な経歴詐称:職務遂行の根幹に関わる資格や学歴・職歴を偽り、採用判断を根本から狂わせた場合。
- 正当な理由のない長期無断欠勤:目安として2週間以上にわたり正当な理由なく無断欠勤を続け、出勤の督促にも応じない場合。
- 暴行・脅迫・重大なハラスメント:職場内外で他者に対して重篤な身体的・精神的危害を加え、職場秩序を著しく破壊した場合。
- 他社への機密情報漏洩・重大な背信行為:競合他社への機密情報持ち出しや重大な副業違反など。
2. 天災事変不可抗力による事業継続不能
地震、津波、火災(類焼など過失のないもの)といった天災事変不可抗力により、事業の主要な施設・設備が壊滅し、事業再開の目途が立たないケースです。単なる経営難、不況による売上激減、取引先の倒産などは「経営上のリスク」とみなされ、この事由には該当しません。