企業の言葉だけでなく、行政の公式記録を検証することもジャーナリズムの鉄則である。日本国内で食品衛生法に関わる重大な事案が発生した場合、事業者は速やかに行政へ報告し、消費者庁や厚生労働省の管轄データベースに自主回収情報が登録される。
消費者庁が管轄するリコール情報サイトおよび各自治体の保健所データを網羅的に調査したところ、過去に相模屋食料株式会社が届け出た回収案件は、極めて限定的なパッケージ不良(シールの圧着不備による微細な隙間)や賞味期限の誤印字などに限られている。生きた昆虫や有害な虫が広範囲に混入したことによる大規模なクラスター回収事例は記録されていない。法に基づく食品衛生法の監視網は厳格であり、万が一組織的な混入隠蔽があれば即座に行政処分へと発展する。公開データの透明性が、無用なパニックを打ち消す最大の防壁となっている。