「手作り感」が抜けず安っぽく見えてしまうバッグと、市販品のように自立するバッグの違いは、芯地の下準備とパーツの取り付け精度にあります。特に薄手のオックスやリネンを表地に使う場合、トートバッグの接着芯の貼り方を誤ると、使っているうちに気泡が浮いたりシワが寄ったりする原因になります。
接着芯を貼る際は、アイロンを絶対に滑らせてはいけません。「中温(140〜160度)、スチームなしで上から体重をかけて10秒間押し付ける」動作を、少しずつ位置をずらしながら全体に繰り返すのが鉄則です。熱が完全に冷めるまで布を動かさずに放置することで、接着樹脂が繊維の奥でしっかり固まり、洗濯しても剥がれない強固な土台が完成します。
重い荷物を入れても千切れない頑丈なトートバッグにするための持ち手の付け方にも、押さえるべきポイントがあります。本体布の表側に持ち手を仮止めする際、中央から左右にそれぞれ6〜7cm均等に離した位置に配置し、ねじれがないか確認します。仕上げのステッチでは、持ち手の接合部分に「四角の中にバッテンを入れるクロスステッチ(×印)」を走らせることで、引っ張り強度が飛躍的に高まります。