現地調査およびSNSや口コミコミュニティの検証から見えてきたのは、「お通し」と「カウンターの居心地」に対する評価の二極化です。
いわき駅前で高評価を維持している実力店では、お通しに手作りの前菜3種盛りや、小鉢に入った地魚の南蛮漬けが提供されるケースが目立ちます。出張でいわきを訪れた40代男性は「飛び込みで入った居酒屋で、お通しとして出されたメヒカリの南蛮漬けの旨さに驚き、そのまま日本酒を4合頼んでしまった」と語っています。一方で、既製品の枝豆や乾き物だけで席料400円以上を徴収する店舗は、旅行客のリピートを逃す傾向が顕著です。
また、一人飲みのハードルに関しては、いわき駅周辺は全国的に見ても非常に低い部類に入ります。駅前再開発エリアの裏手に位置する「白銀町(しろがねまち)」や「田町(たまち)」界隈の横丁には、カウンター席を主体とした個人居酒屋が軒を連ねており、1人前の刺身盛り合わせやハーフサイズの料理に柔軟に応じてくれる店が多数存在します。地元常連客とマスターの温かい会話が自然と出張者を迎え入れる空気が醸成されています。