「甲子園に出るだけなら他校でもできるかもしれない。でも、プロで長く飯を食うための基礎は、間違いなく気比のグラウンドで培われた」
プロの第一線で活躍するOBたちは口を揃えてそう語る。厳しい練習環境のなかで磨かれるのは、技術だけではない。故障を防ぐセルフケアの意識、自分の打撃フォームを客観的に分析する能力、そしてスランプに陥った際のメンタルの立て直し方だ。
高校時代から木製バットでの練習を取り入れ、プロの配球を意識した実戦形式の打撃マシンを打ち込む。日々の練習の1球1球に意図を持たせる文化が根付いているからこそ、プロという苛烈な競争社会に放り込まれても、自力で生き残る術を見出すことができるのだ。