コストコエグゼクティブ会員は元取れる?年会費の損益分岐点と損得の真実

コストコエグゼクティブ会員は元取れる?年会費の損益分岐点と損得の真実

コストコエグゼクティブ会員は元取れる?年会費の損益分岐点と損得の真実について分かりやすく解説いたします。最新の情報をご覧ください。

ネット上の情報では「コストコで毎月買い物をしていれば誰でもすぐ元が取れる」といった大雑把な言説も見受けられます。客観的な数字に基づいて厳密に損益分岐点を検証してみましょう。検証にあたっては「差額のみを回収するライン」と「年会費9,900円全額を回収するライン」の2段階で考える必要があります。

差額5,060円を回収するための損益分岐点

すでにゴールドスター会員に入会している人が、追加費用5,060円を支払ってエグゼクティブにアップグレードする場合の計算式は非常に明快です。

5,060円 ÷ 2.0% = 253,000円(税込)

つまり、コストコ店舗およびオンラインで年間253,000円以上の対象商品を購入すれば、付与されるリワードが5,060円分となり、アップグレード分の追加コストは完全に相殺されます。これを月々の買い物額に換算すると、月平均約21,083円です。

月1回の来店で2万2,000円前後のカート決済をする家庭、あるいは隔週(月2回)の来店で毎回1万1,000円以上をレジに通す家庭であれば、その時点で通常会員との差額はチャラになり、それ以降の買い物分はすべて純粋なプラスへと転じます。

年会費9,900円全額をリワードだけで実質無料にするライン

他方で、一般会員費も含めた年会費9,900円そのものをリワードだけでゼロにしたいと考える場合の必要購入額は跳ね上がります。

9,900円 ÷ 2.0% = 495,000円(税込)

年間495,000円、すなわち月平均41,250円の利用が必要です。食べ盛りの子どもがいる4人以上のファミリー世帯で、肉や日用品、米、飲料水などを全面的にコストコで調達している層でなければ、毎月4万円台をコンスタントに維持し続けるのは容易ではありません。

コストコグローバルカード併用で最大3.5%還元の相乗効果

ここで注目されるのが、公式クレジットカードである「コストコグローバルカード」との組み合わせです。コストコ店舗での同カード決済による還元率は1.5%。エグゼクティブ会員の2.0%と合算することで、合計3.5%還元という高還元率が実現します。

ただし、ここで多くの情報サイトが見落としている論理的な罠があります。「3.5%還元になるのだから損益分岐点は下がる」という誤認です。コストコグローバルカードの1.5%還元は、通常会員(ゴールドスター)のままでも享受できる権利です。したがって、エグゼクティブ会員にアップグレードする妥当性を判断するための差分は、あくまでエグゼクティブ独自の2.0%部分のみに依存します。「カードを併用すれば月1万円の買い物でも元が取れる」という解釈は計算上の誤りであり、冷静に切り分けて評価しなければなりません。

鈴木 陽菜
著者

鈴木 陽菜

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