まつ毛の生え際を細かく観察すると、毛根のすぐ内側に小さな穴が等間隔で並んでいることが確認できます。これは「マイボーム腺」と呼ばれる皮脂腺の開口部であり、上まぶたに約25〜30個、下まぶたに約20〜25個存在しています。マイボーム腺は瞬きをするたびに油分を分泌し、涙の表面に油膜を張ることで涙の蒸発を防ぐという、目の表面のバリア機能を担っています。
まつげ生え際白いできもの原因として最も高頻度でみられるのが、この分泌口に古くなった皮脂や角質が詰まり、バターのように固まって盛り上がるマイボーム腺梗塞(まいぼーむせんこうそく)です。詰まり始めは半透明や白、わずかに黄色味を帯びた米粒の先端ほどの小さな塊として現れ、炎症を伴っていなければ「まつげ生え際白いできもの痛くない」という自覚症状にとどまります。しかし、詰まりを放置すると涙液の油層が崩れてドライアイが悪化するほか、細菌が繁殖して急性の炎症を引き起こす温床になります。
一方、白いできものが単なる皮脂詰まりではなく、感染や炎症による疾患であるケースも珍しくありません。代表的なものが「ものもらい」と総称される眼瞼疾患です。まぶたの内側や縁にできる病態にはいくつかの異なる種類が存在し、見た目が似ていても進行プロセスや必要なアプローチは根本から異なります。