長年、日本のテレビドラマの現場で苦楽を共にしてきた盟友たち。中でも遠藤憲一さんと松重豊さんは、大杉さんにとってプライベートでも心を許せる特別な存在だった。現場での休憩時間、大杉さんは自参のギターを手に取り、ポロポロと音を奏でながら仲間たちとたわいもない冗談を言い合っていたという。遠藤憲一さんは「漣さんは現場の太陽だった。どんなに撮影が押しても、あの人が笑えばみんな救われた」と当時を懐かしむ。
松重豊さんもまた、最後の撮影日の夜のことを明かす。ロケ先での夕食後、ホテルの部屋で交わされた会話は、演技論にとどまらず、これからの日本エンタメ界の未来にまで及んでいた。「明日のシーン、どう面白くしようか」。そう語っていた数時間後に届いた報せは、あまりにも唐突だった。しかし、直前まで交わされた言葉と情熱は、共演者たちの胸の中に残り続け、最終話の撮影に向けた大きな原動力となったのである。