サーターアンダギーの歴史は古く、琉球王国時代(1429年〜1879年)にまで遡ります。当時、中国(明・清)との活発な冊封体制や交易を通じて、中国から伝わった宮廷菓子がその発祥とされています。
直接のルーツと目されているのが、中国の伝統的な揚げ菓子「開口笑(カイコウシャオ)」です。胡麻をまぶした小さな生地を揚げて口を割らせるこの菓子が、琉球王府の包丁人(料理人)たちによってアレンジされ、独自の宮廷菓子へと進化を遂げました。
明治時代以降、砂糖や油の生産・流通が一般に広がるにつれて、宮廷の門を出た技法が庶民の間にも浸透していきます。高温多湿な沖縄の気候に適した保存性の高さも手伝い、各家庭のおばぁが腕を振るう「母の味」「島のソウルフード」として定着していきました。