芝生のキノコを「自然のものだから」と放置するのは極めて危険です。キノコを形成する担子菌類の一部は、芝生にとって最も厄介な病害の一つであるフェアリーリング病(妖精の輪)を引き起こします。
フェアリーリング病に侵されると、芝生の上に円形や半円状の環が現れます。初期段階では菌が有機物を分解する過程で窒素を放出するため、リング状に芝が異常に濃く青々と茂りますが、やがて菌糸が土壌の隙間を埋め尽くして強烈な撥水層を形成します。その結果、水や肥料が芝の根まで一切届かなくなり、リングの内側や外側の芝が無残に乾燥枯死してしまいます。
特に春から秋にかけて発生する「シバフタケ」などはフェアリーリング病の代表的な病原菌です。一度撥水性土壌が形成されると、自然治癒することはほぼありません。被害が同心円状に拡大し、庭全体の景観を破壊する前に手を打つ必要があります。