「無料素材サイトから落としたイラストだから、何に使っても自由」という認識は、現代のWeb・印刷実務において極めて危険な誤解です。2025年から2026年にかけて、フリー素材サイト運営元やクリエイターによる無断転載・規約違反への監視システムが大幅に高度化しており、意図せぬルール違反から損害賠償請求や警告通知を受けるケースが報告されています。
注意すべき典型例が、知名度の高い無料サイトにおける「商用利用の定義」と「点数制限」です。例えば、誰もが知る素材サイトであっても、チラシやパンフレットといった1つの商用制作物の中に配置できる無料素材数には厳格な上限(多くの場合は20点まで)が設けられています。これを超えて使用する場合は有償ライセンスの購入が必要です。また、ダウンロードした画像を医院のロゴマークの一部として商標登録したり、グッズにして販売したりする行為は原則として固く禁じられています。
さらに昨今、大きな議論を呼んでいるのが生成AIで作られた素材の取り扱いです。ネット上には「商用フリー」と銘打ちながら、他者の版権イラストや特定作家の画風を不正学習させたAI生成イラストが無断でアップロードされている事例が散見されます。これらを医療法人が無自覚に使用した場合、著作権侵害の当事者として社会的信用を失墜させるリスクを負うことになります。出所が不確かなまとめサイトを避け、運営元が著作権管理を明記している大手ストックサービスからダウンロードすることが自衛の第一歩です。