熱収縮チューブ(ヒートシュリンクチューブ)は、ポリオレフィンやフッ素樹脂などの高分子材料に電子線を照射して架橋させ、あらかじめ拡張された状態で成形された部材です。熱を加えることで分子記憶によって元の細い形状へと収縮し、内部の配線にぴったりと密着して高い絶縁性・耐摩耗性・防塵性を発揮します。
電気配線の接続において、ビニールテープを巻き付ける旧来の方法は経年劣化によって粘着剤がベタついたり剥がれたりするリスクを伴います。これに対し、熱収縮チューブによる配線の絶縁処理方法は、経年変化に強くスマートな外観を長期間維持できるのが大きなメリットです。
配線接続の基本的な作業手順は次の通りです。
- チューブの事前挿入:芯線を結線する前に、必ず熱収縮チューブを配線の片側に通しておきます。結線後に通し忘れるとやり直しになるため注意が必要です。
- 芯線の接続・はんだ付け:芯線同士をしっかりと撚り合わせ、はんだ付けで電気的・物理的に強固に接続します。はんだのツノ(突起)が出ているとチューブを突き破る原因になるため、滑らかに仕上げます。
- チューブのスライドと位置合わせ:はんだ付け部分が完全に冷えたのを確認してから、チューブを接続部の中央へスライドさせます。
- 均一加熱:適切な加熱器具を用い、中央から両端に向かって配線を回転させながら熱を与えて密着させます。