クラゲを観察して誰もが抱くのが、「クラゲの口はどこにあるのか」という疑問です。外見上、魚のような明確な顔や口は見当たりませんが、実は傘の内側(下側)の中央にしっかりと開口部が存在します。
クラゲの捕食から消化までのプロセスは、極めて洗練された無駄のないシステムで成り立っています。
- 触手による捕獲と麻痺:獲物が触手に触れると、「刺胞(しほう)」と呼ばれる微小な毒針が一斉に発射され、獲物を瞬時に麻痺させます。
- 口腕(こうわん)による運搬:傘の縁にある触手や、中央から垂れ下がるヒダ状の「口腕」を器用に動かし、獲物を中央の口へと運び込みます。
- 胃腔(いこう)での消化・吸収:口の奥にある「胃腔」に獲物が送られます。ミズクラゲの傘に見える「四つ葉のクローバー」のような模様は、まさにこの胃腔(生殖腺を伴う)です。ここで強力な消化液が分泌され、獲物はドロドロに分解されて全身の放射管へと栄養が行き渡ります。
- 同一開口部からの排泄:クラゲには肛門が存在しません。消化・吸収が終わった後の残りカスは、再び同じ口から体外へと吐き出されます。