かつて新車市場において、ビジネスエグゼクティブや成熟したアッパーミドル層から絶大な支持を集めたトヨタ マークII グランデG。近年のネオクラシックカーブームにおいて、当初はターボ+MT設定のある「ツアラーV」に投機的な資金やカスタム需要が集中していました。しかし、過度なドリフト改造や酷使によってツアラーVの良質なフルノーマル個体が市場から激減した結果、愛好家の視線は静かに、しかし確実にグランデGへと注がれ始めました。
グランデGが再評価されている最大の理由は、「当時のトヨタが持てる技術とコストを注ぎ込んだ高級セダン本来の上質さ」が極めて高い純度で残されている点にあります。ワンオーナーで定期点検を受け続け、ガレージ保管されてきた個体の比率がツアラー系に比べて圧倒的に高く、内外装のコンディションが良好な車両が多いことも、本質的な価値を求める大人のカーマニアを引きつける要因となっています。
また、北米をはじめとする海外市場でのジャパニーズ・ネオクラシックへの評価軸が「ドリフトベース」から「日本のバブル期〜ポストバブル期の高品質サルーン文化」そのものへとシフトしている点も見逃せません。右ハンドル車輸入解禁(いわゆる25年ルール)に伴い、滑らかな走りと圧倒的な耐久性を誇るグランデGは、グローバル市場でも特別なコレクターズアイテムとしての地位を確立しつつあります。