ロージーローザの歴史を語る上で避けて通れないのが、「ジェリータッチスポンジ」の存在です。水を含ませるとぷるぷるに膨らみ、極上のツヤ肌を作れるとして一世を風靡した伝説的なアイテムでした。しかし、突然の販売終了によってネット上では「なぜ廃盤になったのか」「トラブルがあったのではないか」と様々な憶測が飛び交いました。
関係者への取材や業界動向を総合すると、ジェリータッチスポンジの廃盤理由には、ベースメイク市場の劇的な進化と消費者の衛生観念の変化が深く関わっています。
第一に、水を含ませるポリウレタン系スポンジ特有の「乾燥・衛生管理の難しさ」がありました。湿った状態で放置されることによる雑菌繁殖やカビのリスクは、年々衛生意識が高まるユーザー環境において無視できない課題となっていました。第二に、近年主流となった美容液ファンデーションやバーム系下地との相性です。水分を多く保持するスポンジは、油分と水分のバランスが繊細な最新ファンデーションの処方と干渉し、本来のカバー力やツヤを奪ってしまうケースが生じていました。
そこで開発されたのが、水なしでも圧倒的な密着感とみずみずしいツヤを演出できる現在の「マルチファンデパフ」や「モイストスポンジ」シリーズです。過去の名品の良さを継承しながら、現代のコスメ処方と生活者の衛生環境に最適化させた結果の発展的解消であったと言えます。