テレビシリーズ第1期、第2期を経て公開された『劇場版 ルパンの娘』において、物語はシリーズ最大のクライマックスを迎えました。舞台となったのは異国の地・ディーベンブルク王国。ファンの間で長年議論を呼んでいた「Lの一族にまつわる最大のタブー」と、祖父・巌(麿赤兒)が追い続けていた因縁の決着が描かれます。
物語の核心を握っていたのは、観月ありさが演じる謎の探偵・三雲玲の存在でした。彼女の正体は、かつて一族から破門された「尊(渡部篤郎)の妹」、すなわち華にとっての叔母にあたる人物です。かつてLの一族の掟を破ってある男性と恋に落ちた玲は、その恋人を悲劇的な陰謀で失ったことで心を閉ざし、一族への復讐を誓う冷酷な復讐者へと変貌していました。
劇場版の終盤では、華と和馬の娘である杏(小畑乃々)がLの一族としての能力に目覚める劇的な展開が描かれます。家族を守るために立ち上がった華と、警察官としての誇りを胸に愛する者を守り抜く和馬。二人の揺るぎない覚悟が、憎しみに囚われていた玲の孤独な魂を救済へと導きました。「泥棒と警察」という相容れない宿命を乗り越え、家族が互いを許し合い、次世代へと絆を繋ぐ結末は、荒唐無稽なコメディの枠を超えたヒューマンドラマとして深い余韻を残しています。