高尾山の紅葉ハイライトといえば、開山1200年以上の歴史を誇る「高尾山薬王院有喜寺」の荘厳な建築と紅葉の共演、そして山頂展望台から望む冠雪した富士山のパノラマです。
薬王院では、山門周辺や本堂へ続く石段の脇に真っ赤なイロハカエデが枝を広げ、朱塗りの堂宇と見事な調和を生み出します。参拝客が足を止めて見上げる仁王門付近の紅葉は、11月20日前後に深紅の極みに達し、境内全体がおごそかな色彩美に包まれます。
そして標高599mの山頂に到達すると、西側の展望デッキからは空気が澄み渡る晩秋特有の富士山絶景が広がります。特に「関東の富士見百景」にも選定されている山頂からの眺望は、午前中の早い時間帯(8:30〜10:30)または夕方前の斜光が差す時間帯に、雪を被った富士山と手前の丹沢山塊の紅葉がくっきりと浮かび上がります。
なお、夜間ライトアップに関しては注意が必要です。過去に期間限定で実施されたケーブルカー沿線や山麓エリアのライトアップ企画は、年によって実施規模や点灯エリアが変動します。夜間の本格的な山道は外灯がなく完全な暗闇となるため、「ライトアップ目的で軽装のまま夕方以降に登る」という行動は重大な遭難事故につながるリスクを孕んでいます。