人口ランキングを読み解く上で、多くの人が陥りがちな誤解が「総人口の多さ=過密で住環境が悪い」という短絡的な見方です。国家の住みやすさやインフラ効率を測るには、人口密度国別ランキングとのクロス分析が欠かせません。
例えば、世界第8位のバングラデシュは、約14.8万平方キロメートル(日本の本州の6割程度)の国土に約1億7,400万人が暮らしており、1平方キロメートルあたりの人口密度は1,150人超という驚異的な過密状態にあります。一方、世界第1位のインドは国土が広大であるため、人口密度は約435人/km²、アメリカに至っては約37人/km²に過ぎません。
また、「人口が増えれば無条件で経済大国になれる」というのも危険な思い込みです。若年層に対して十分な教育、医療、雇用機会を提供できなければ、人口ボーナスは治安悪化や社会不安を生む「人口オーナス(重荷)」へと一気に反転します。人口の「量」だけでなく、高度な人材育成という「質」の転換に成功するかどうかが、新興国の命運を握っています。