和久井映見の経歴を振り返る上で外せないのが、1990年代を彩った名作ドラマの数々です。1988年に芸能界デビューを果たし、1991年の映画『息子』や1993年の『学校』で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞するなど、若くしてその卓越した演技力は高く評価されていました。
一躍お茶の間のヒロインとなったのが、1994年の『妹よ』、そして1996年の『ピュア』(フジテレビ系)です。『ピュア』では軽度知的障害を持ちながらも純粋な心で芸術の才能を開花させる主人公・折原優香役を熱演し、堤真一演じる雑誌記者との切ない心の交流が日本中に大ブームを巻き起こしました。
翌1997年の『バージンロード』でも反町隆史と共演し高視聴率を連発。「親しみやすさと守ってあげたくなるような可憐さ」を併せ持った和久井映見の存在は、当時のドラマカルチャーにおいて特別な輝きを放っていました。