国内の臨床現場を牽引する日本糖尿病学会は、血糖値とHbA1cの複合的な評価を診断基準の根幹に据えている。一度の採血で双方とも糖尿病型であれば即座に糖尿病と診断されるが、どちらか一方のみが該当する場合は別日に再検査を実施する厳格なルールが存在する。
境界型の判定を受けた際、最も確実な診断を下すために推奨されるのが75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)だ。75gのブドウ糖液を飲み、30分後、1時間後、2時間後の血中濃度推移を追う。これにより、膵臓から分泌されるインスリンの反応速度や分泌量が浮き彫りになる。
初期のインスリン分泌遅延は、通常の健康診断では決して可視化されない。境界型と指摘された段階でこの負荷試験を受けるかどうかが、10年後の健康寿命を左右する分水嶺となる。