大手カラオケ機器メーカーが公表する世代別ログを分析すると、50代カラオケ人気曲ランキングには他世代には見られない強烈な特徴が刻まれています。10代〜20代のランキングがSNSのショート動画発のバイラルヒットによって数週間単位で激変するのに対し、50代のランキング上位陣は極めて強固です。青春時代に何千回、何万回と耳にし、歌詞カードを見ずとも情景が脳裏に浮かぶ「身体に染みついた名曲」が上位を占め続けています。
DAM・JOYSOUND歴代順位を比較検証すると、長期にわたり首位を争っているのは、高橋真梨子の「桃色吐息」やチェッカーズの「ジュリアに傷心」、ZARDの「負けないで」、そしてMr.Childrenの「Tomorrow never knows」といった、80年代半ばから90年代中盤のメガヒット作品です。この時期の楽曲はメロディラインの起伏が明確で、サビで誰もが合唱できる構成美を持っています。
このデータが物語るように、50代の選曲は「かつてCDショップに走って手に入れたミリオンセラー」を軸にしながら、昭和歌謡の骨太なスピリットを受け継ぐ現代曲へと絶妙な広がりを見せています。