ネット上の相談掲示板やSNS、キャリアショップのサポート窓口には、連日セットアップに関する悲痛な叫びが寄せられています。大手通信キャリア直営店のシニアテクニカルスタッフは、近年の現場の状況を次のように明かします。
「お客様が持ち込まれる相談の中で群を抜いて多いのが、『通知バーのセットアップ完了案内が何日経っても消えてくれない』というものです。壊れたのではないかと不安になり、初期不良を疑って来店される方もいます。実際にはバックグラウンドで音声アシスタントの追加学習や決済カードの認証が保留されているだけで、5分ほどの操作で解決するケースが全体の7割以上を占めています」
ユーザーコミュニティの声を精査すると、画面上に具体的な進捗率(%表示)が出ないUIに対する不満が集中しています。「残り時間を計算しています」という抽象的なテキスト表示のまま1時間近く放置され、動いているのかフリーズしているのか判断がつかず、痺れを切らして電源ボタンを長押しした結果、システム整合性が壊れて文鎮化してしまったという深刻な失敗談も散見されます。
とりわけ、コミュニケーションアプリのトーク履歴や二段階認証アプリのシードキー移行に失敗し、旧端末の初期化後にログイン不能へ陥る「デジタル孤立」の事例は後を絶ちません。手軽さを謳う自動移行機能の裏で、個別の引き継ぎ設計を理解していないユーザーが予期せぬ落とし穴にはまっているのが実情です。