実家や倉庫に眠っていた自転車を再利用する際や、知人から譲り受けた自転車のハンドルが不自然な角度になっている場合は、重大な事故を防ぐために直ちに正規の位置へ戻す作業を行わなければなりません。基本的な戻し方の手順と注意点は以下の通りです。
- 工具の準備:ハンドルのクランプボルトに適合するサイズの六角レンチ(通常は5mmまたは6mm)または13mm前後のスパナを用意します。
- クランプボルトの緩め:ステム前面にあるハンドル固定ボルトを、反時計回りに少しずつ緩めます。完全にボルトを外す必要はなく、ハンドルバーが手で滑らかに回転する程度で十分です。
- 角度の適正化:サドルに深く腰掛けた状態で両手を自然に伸ばし、手首が不自然に折れ曲がらない角度(グリップ端が地面と水平、またはわずかに手前に下がった状態)に合わせます。
- ブレーキレバー角度の再調整:指をレバーにかけた際、手首から人差し指・中指のラインが一直線になるよう、レバー固定ボルトも緩めて角度を微調整します。
- 均等な締め付けトルク:ボルトを時計回りに均等に締め付けます。締め付け不足は走行中のハンドル回転を招き、締め過ぎはボルトの破断やネジ山の破損を招くため、しっかりと固定されたことを手で力を加えて確認します。
なお、「過去にパイプを物理的に曲げて絞った形跡があるハンドル」は、絶対に工具で曲げ直して再利用してはいけません。金属疲労を起こしたアルミやスチールは、元に戻す過程で亀裂が深まり、強度が極端に低下します。この場合は角度調整で済ませず、自転車店で新品の純正ハンドルバー(2,000円〜4,000円程度)に交換することが安全確保のための必須条件です。