最大の違いは「事業目的」と「補償の均一性」にある。営利企業である損害保険業界各社は、顧客ごとの建物構造、立地リスク、築年数に応じた細密なリスク細分型商品を設計する。一方、都道府県民共済グループの新型火災共済事業は、加入者全員が公平に助け合う相互扶助が根底にある。年齢や細かい立地条件に左右されず、一律の掛け金でパッケージ化された保障を受けられる点が強みだ。
掛け金が圧倒的に抑えられている理由は明快だ。広告宣伝費や代理店マージンを極力削ぎ落とし、余剰金が出れば加入者へ還元する仕組みを敷いているからに他ならない。しかし、構造がシンプルであることは、個別事情に合わせたカスタマイズが難しいという裏返しでもある。