鬼殺隊の本拠地の一角を占める「蝶屋敷」。ここは、死線から生還した隊士たちが傷を癒やし、再び戦場へと赴くための貴重な回復拠点である。そこで差配を振るうのが神崎アオイだ。彼女は負傷者の手当だけでなく、地獄のような機能回復訓練の指導から日々の食事の管理まで、膨大な実務を一手に担う。
厳格で几帳面な物言いは、一見すると冷淡に映るかもしれない。しかし、その態度の裏には「一刻も早く隊士を元通りの体に押し戻し、命を落とさせない」という必死の責任感が宿っている。命が軽視されがちな激戦の最中において、彼女が提供する規則正しい生活と看護は、殺伐とした作風における数少ない救いと言えた。