物語は映画『SPEC〜結〜』で壮大なクライマックスを迎える。人類の起源や先人類の意志といったスケールの大きなテーマへと発展していく中で、初期から散りばめられた伏線の数々が見事に収束していった。
単なる超能力バトルにとどまらず、人間の業や哀しみを描き切った本作は、日本のSFサスペンスジャンルにおいて金字塔と称される。入井脩という存在が背負った運命の重みは、ラストへと向かう物語のうねりの中でより一層の深みをもたらしていた。過剰な説明を削ぎ落とし、映像と役者の佇まいで語るスタイルは、エンターテインメントとしての真骨頂を見せつけた。