ネット上の声優ファンの間では、立花慎之介に対して「涼やかなイケメンボイス」「ドSキャラの貴公子」というパブリックイメージが根強く語られがちです。しかし、現場のスタッフや熱心なアニメファンの検証では、まったく異なる評価が下されています。
その証拠となるのが、『ハイキュー!!』の音駒高校リベロ・夜久衛輔(やくもりすけ)の演技です。部活の仲間たちから「護りのエース」として全幅の信頼を寄せられる夜久は、低身長へのいじりに激怒し、後輩を厳しくも温かく叱咤する情熱的な体育会系男子。立花慎之介は持ち前の高貴な響きを完全に封印し、喉を鳴らすような野太い掛け声と、チームを鼓舞する芯の通った叫びで見事に演じきりました。
さらに『黒執事』のインドの王子、ソーマ・アスマン・カダールでは、無邪気で我儘な少年の脆さと、大切な人を失って精神的に成熟していく壮絶な心の機微を、涙交じりの絶叫を交えて熱演。SNSや感想コミュニティでは「あの巴衛と同じ声優だと気づかなかった」「感情の爆発力が凄まじい」と大きな反響を呼びました。
「クールな美形」という枠組みは、彼が持つ強大な引き出しのほんの一面に過ぎません。現場の音響監督が「どんな無茶な感情曲線でも、破綻させずに芝居として成立させてくれる」と絶賛するように、職人肌の安定感こそが制作陣から指名され続ける真の理由です。