女性のバストが歩行や走行、ジャンプの際に大きく揺れ動く根本的な胸が揺れる原因は、バスト自体の解剖学的構造にあります。乳房の内部は主に乳腺組織と多量の脂肪組織で占められており、内部に骨や自発的に収縮する筋肉は存在しません。大胸筋という筋肉の土台の上に、重みのある軟部組織が乗っているだけの極めて不安定な構造です。
この重量物を皮膚と連結して支えている唯一の支持組織が、コラーゲン線維でできた網目状の「クーパー靭帯」です。運動時に体幹が上下左右へ加速すると、慣性の法則によってバストは体幹とは異なるタイミングで遅れて動き出し、その結果として大きな波打ち現象が発生します。
ポップカルチャーにおいて長年親しまれてきたアニメ揺れ描写の真相を検証すると、現実の人体挙動とは大きなギャップが存在します。アニメーションにおける過剰な流動的揺れ(いわゆる「ガイナ立ち」以降定着した誇張表現)は、視覚的快感やキャラクターのダイナミズムを強調するために物理演算をあえて無視した演出技法です。
英ポーツマス大学の乳房生体力学研究所(Research Group in Breast Health)が発表したバイオメカニクス解析によると、実際のバストは上下運動だけでなく、左右や前後方向にも激しくねじれる「3次元の立体的な8の字パターン」を描いて運動します。SNSをはじめとする胸の揺れネットの反応では、その躍動感に対する審美的な驚きや面白おかしい言及が目立ちますが、当事者の肉体には毎歩ごとに強い剪断(せんだん)応力が加わっています。