大手ネット掲示板やSNS、知恵袋の投稿を調査すると、「アース線を繋がずに10年以上使っているが一度も問題が起きていない」という声が一定数見受けられます。引っ越し作業の慌ただしさの中で後回しにされ、そのまま忘れ去られてしまうケースは後を絶ちません。
しかし、家電修理の現場エンジニアや電気保安協会の点検員からは警鐘が鳴らされています。あるベテランサービスエンジニアは「電子レンジは高圧トランスやマグネトロンという高電圧部品を内蔵しており、内部結露や油汚れの蓄積によって絶縁劣化が起きやすい。平時は何も起きなくても、万が一の漏電時にアースがないと、本体金属部に触れた瞬間に人体へダイレクトに電流が流れる」と証言しています。
実際に国民生活センターなどの事故事例でも、濡れた手で電子レンジの扉やボタンに触れた際に強い電気ショックを受けた事例が報告されています。「今まで大丈夫だった」という経験則は、単に絶縁破壊が起きていなかった幸運に過ぎず、安全マージンを自ら削っている状態に他なりません。